「ついに出た。おいらの書いた水路本」
「水路本ねえ」
「嘘だよ。水路跡の本だよ」
「ぎゃふん」
「ずいぶんと、長く掛かったがね」
「ポイントはどこにあるんだい?」
「薄くて100円であること」
「薄いのがポイント?」
「そうそう。そこがポイント」
「それはなぜ?」
「紙で単行本になるほどのボリュームを1人で書くと時間が凄く必要だし、話題が細部に入ると読者が限定されていく。読者の全員が杉並や世田谷の水路に興味があるわけではない。でも共著だと焦点がぼける」
「だから、薄い電子書籍にする意味があるわけだね?」
「そうそう。この本は紙なら成立してない。電子書籍ならでは」
「最後に一言」
「みんな買ってね。Kindle持ってなくても、タブレットがあればKindleのソフトを入れるだけで読める可能性が高いから。ついでに、そのうちにPCでも読めるようになると思うよ(アメリカではとっくにPC用のKindleソフトがある)」